「IT企業就職にMOSやITパスポート資格は必要?」という質問に対する答え

資格

IT企業に就職(or転職)したいんだけど、事前にITパスポートやMOS(マイクロオフィススペシャリスト)の資格は取っておいた方が良い?

こういった質問に答えます。

結論、入社前に必須ではない。ただ特にMOSの内容は資格取得しなくて良いけど学習はしておいた方が良い。正直ITパスポートは就職前に頑張っておく必要はないかな。

これが本音です。

この記事を書いている私は、現在IT企業へ未経験で入社しています。

そのため、IT企業に関する求人や未経験からIT企業へ入社した後の内容や流れはある程度把握しているはず。

ではさっそく、ITパスポートとMOS、この2つの資格と就職の関係について、ご紹介していきたいと思います。

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資格「ITパスポート資格」「MOS」とは?

まずはこの2つの資格について、順にご紹介していきたいと思います。

「ITパスポート」資格とは?

ITやオフィスワーク系企業で働く上で知っておいた方が良いとされるITの基礎知識を知っていることを証明できる国家試験です。

出題内容として、単純なコンピューターや情報セキュリティ・技術に関する知識の他、企業と法、企業経営と情報戦略・セキュリティに関するものなど、企業と経営、ITを絡めた内容が出題されています。

「MOS(マイクロオフィススペシャリスト)とは?」

MOSとはマイクロオフィススペシャリストの略で、Microsoft Office製品の操作スキルを証明する試験・資格です。

マイクロソフト製品とは具体的に、

  • Word
  • Excel
  • PowerPoint

のことで、ほとんどの市販のPCの場合、購入時から元々入っているはず。

「これらのソフトを使いこなせるのか?」が問われる試験です。

実務で利用する機会が多いのは「MOS(マイクロオフィススペシャリスト)」

IT業界の求人や業務内容を見ていて思うのは、実務で利用する経験が多いのは圧倒的に「MOS(マイクロオフィススペシャリスト)」の方ですね。

利用するのが、

  • Word
  • Excel
  • PowerPoint

なので、ほとんどのオフィスワーク系企業が利用していますよね。

そのため、試験で問われる内容を実務経験で利用する機会が多いのは、圧倒的にMOS(マイクロオフィススペシャリスト)ですよ。

もしあなたが就職先の業務で即戦力になりたい、もしくは求められているならMOSの学習や資格取得を優先しておくのがおすすめです。

MOSが出来ると有利になる就職先

基本的にはオフィスワーク系全般で有利になると思いますが、具体的なものをネットでも拾いつつ挙げると以下のような感じです。

  • 事務業務全般
  • 企業の総務部
  • 経理
  • 法律事務所
  • 税理士事務所 
  • プログラミング系企業 (業界未経験の場合)    etc

MOSの学習や資格で生かせる幅は広いです。

また、求人数が多いのも特徴です。

近年では正社員に限らず、アルバイトや派遣でも時給が1500円以上のものも多く、事務系の時給が上がっていますね。

MOS(マイクロオフィススペシャリスト)を取得する2つのメリット

Word、Excel、PowerPointの利用方法が一通り分かるようになる

MOSは勉強している過程でこれらが出来るようになります。

特にExcelは意外と奥が深く、例えば高校までの授業等で何となく触ってきた程度の場合、知らないものが割りと出てくるはず。

Excelは仕事上、利用機会が多く、学習経験がある人とそうでない人とで差が出やすい分野であるため、企業はExcelが出来る人を割と求めています。

企業へオフィス製品が扱えることの証明が可能

MOS資格を取得していると、「私はMOS製品のツール(Word、Excel、Powerpoint)を使いこなせます!」ということを企業に対してアピール&証明出来ます。

これは特に、オフィスワーク系業務が未経験の方にメリットが大きいです。

なぜなら、たとえ事務やオフィスワークの経験がなくても、事務業務に必要なツールを一定程度使いこなせる証明になるからです。

面接時の自信につながる

地味に大きなポイントです。

MOSの資格を持っていることで面接時の自信につながるでしょう。

面接時に「MOSの資格を持っていますか?」と聞かれる機会は少ないですが、「WordやExcelは利用できますか?」「Excelの関数は利用できますか?」とは聞かれることが多いです。

また、「業務でWordやExcelを利用した経験はありますか?」とは割と聞かれるはず。

こうした時、「出来るけど仕事でどのくらいできるか?と聞かれたら不安だな。」「できるつもりだけど、仕事や面接で自信を持っては言えない。」と思ってしまいがちですよね。

しかし、こういった時にMOSの学習や資格取得をしておけば、出来ることの証明だけでなく、自信をもって「出来ます!」答えられますよね。この点が非常に大きいはずです。

特にオフィスワークや業界未経験の場合は、実績などがない分より大きな利点だと思いますね。

正直、MOSの学習&資格取得の最大のメリットは、「事務やオフィス系の面接やお仕事に対してに自信を持って挑めること」だと思います。

「MOS資格」の取得優先度が低いケース

「MOS資格」取得には優先度が低いケースが存在します。

例えば、応募する業界や職種(事務や経理など)において、「すでにある程度の実務経験がある」かつ、「自分の職務経験からWordやExcel等のツールを使いこなしてきたことを伝えられる場合」等です。

こうした場合は、MOS資格の取得優先度を下げた方がいいはず。

というのも、MOS資格はちゃんと事前対策をしておけば、合格率は70~80%と非常に高い試験です。

そのため、この試験の合格そのものが特別、評価されるわけではないです。

MOS試験を合格することで得られる企業からの評価は、あくまで「WordやExcel、PowerPointといったMicrosoft製品を使えることの証明」です。

「この資格がないと出来ない仕事がある」というわけではありません。

そのため資格ではなく、自身の経験からWordやExcel等を業務で使いこなせることを伝えられる場合、MOS資格の取得優先度は低いかなと思います。

【全員】資格を取らなくて良いけど、学習はしておくのがベスト!

冒頭にも書きましたが、資格を取らなくて良いけど、MOSの範囲の学習は全員しておいた方が良いでしょう。

なぜなら、「重要なのはMOSの範囲(Word、Excel、PowerPoint)を使いこなせることだから。」

資格取得の難易度は高くなく、取得したことによる企業からの評価もイマイチです。

そのため、MOSが出来ることを強み、もしくは証明したい人以外は資格取得を見送るのもありでしょう。

ただし、仕事で使うことの多いツールなので、面接で利用可否を聞かれることの多い分野です。

自信を持って挑むためにも、事前に学習して習得しておくことをおすすめします。

実務で利用する機会は少ない「ITパスポート」

企業では、ITや情報知識の基礎と考えられている

この記事の冒頭でお伝えした通り、「ITパスポート資格」の内容はコンピュータや情報セキュリティ等、コンピュータを使って働く場合に知っておきたい「ITの基礎知識」についての内容です。

そのため、昇進や昇給の一条件として、「ITパスポートの資格取得」を条件にしている企業は少なくありません。

近年では、コンピュータやインターネットを利用する機会はどんどん増加しているため、IT企業以外でも「ITパスポートの資格取得」を推奨、昇給や昇進の条件としている企業もあるようです。

先にご紹介したMOSは実務に直結する内容が多いの対して、ITパスポートはより概念的・座学的です。

直接、業務に直結する内容は多くないですが、例えば「メール利用時における情報セキュリティ対策(TO、CC、BCCの使い分け)」等、仕事で情報を扱う場合において重要な知識も出てきますね。

就職前の資格取得優先度は高くない

先にご紹介したMOSと比べて、ITパスポートは実務につながる内容はあまりなく、企業も応募者のITパスポート資格取得を重視している様子はありません。そのため、就職前に意識して取得しておく必要性は低いです。

なぜなら、

「独占業務=(その資格をもっていないと出来ない業務)ではない」

「高度な専門知識ではない」

「実務に直結する部分が少ない」から。

「パソコン操作」などの実務につながる部分、特に面接時に企業から「基本的なパソコン操作できますか?」と言われるような部分は、MOS資格(Word、Excel、PowerPoint)の範囲が大半で、ITパスポートではほぼ出てきません。

【大学生の場合】大学授業で学べるのであれば、取得しておくのがおすすめ!

とはいえ、「将来PCを使うオフィス系の仕事に就職する。」「新卒でIT系企業へ就職する」という場合なら、大学の授業でITパスポートの講座を受講し、資格取得しておくのが良いかもしれません。

なぜなら、就職前に資格取得を求められるケースは少ないと思いますが、入社後の研修で「ITパスポート」の内容が出てくる、もしくは昇進や昇給の対象となる場合があるからです。

というのも、「ITパスポート試験」の出題範囲は意外と広く、覚える内容も割と多いです。

一部文系の人が避けがちな「計算問題」や英語名称の略語も多数出てきます。

働きながらの学習だと決して負担は軽くないはず。

後で学習し合格を取るのは割と面倒なので、せっかく大学の授業で学べる機会があるのであれば、ぜひこの機会に取っておくのがおすすめです。

【補足】私が入社したIT企業による「資格取得の取り扱い」

最後に、私が入社した会社のケースをご紹介しておきたいと思います。

MOS、ITパスポートともに入社後の研修・学習プログラムに組み込まれています。

そしてMOSの方は受験不要、ITパスポートは実際に受験して要合格といった感じです。

MOSは試験自体の合格率が高く、とりあえず一通り学習を終えたら実務で利用できるので受験は不要、

「ITパスポート」は知識の定着や昇進、昇給の条件とするためにも受験してもらうといった感じでしょうか。

私の就職した会社はこんな感じでした。

以上、おわり。

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